好きの伝え方

人妻である私が「好きです」と言われた。



その人は何の前触れもなく、突然言った。
「なんだかよくわからないけど、あなたが好きです」と。

年下の男の子から酔っ払って
「いづみさん、好き」
と甘えられることは、時々あるけど
40過ぎた大人の男、しかも社会的地位もあり
決してプレイボーイの類ではない男がそう言ったのだ。
私は驚くと同時に、自分が舞い上がっていることに気がついた。

私は人妻だが、仕事もしているし、子供もいないので
男の人と2人で食事をすることはフツーにある。
「魅力的」と言われることもある。

でも「好き」というストレートな言葉は言われない。
だからこそ、この不意打ちの「好き」は
想像以上に私の心を揺さぶった。

独身時代でも、「好きです」と、はっきり言われたことが何度あっただろうか?
「付き合ってください」は何度か記憶しているけれど
「好き」だと言われたことは数えるほどだ。

年の功というやつで、既婚者が言う「好き」の意味はわかっている。
「付き合おう」と言えない立場でないことを承知している彼らは
「好きだ」という言葉で、気持ちを伝えるしかないのだ。
これを誠実と感じるのは勘違い。
それでも嬉しかった。
素直に「ありがとう」と言いたくなった(言わなかったけど)。

独身時代は「好き」と言われるよりも
「美人」とか「綺麗」とか、容姿を褒められることを好んだ。
それは容姿に自信がなかったせいもあるし
「好き」と言われると、それに対してこちらも返事をしなければならず
正直、それが面倒くさかった。

でも人妻となった今は、逆だ。
「美人」とか「綺麗」と言われるより、「好き」と言われた方が100倍嬉しい。
容姿を褒められると、咄嗟に
「ごめんなさい」
と心の中で謝ってしまう自分がいる。
「そんなお世辞言わせて、気を使わせて、ごめんなさい」と。
どんなに化粧品にお金をかけても、メイクのテクニックを磨いても
衰えてきていることは、自分が一番わかっているもの。

学生時代は心で感じた「好き」ともっと大切にしていた。
付き合うとか、付き合わないの前に「好き」がある。
いつの間に、忘れてしまったんだろう。

「好き」って、死ぬまでに何回言ってもらえるだろう。
そして私は、自分から「好き」と誰かに言う日が
今後、1度でもあるのだろうか?

ないかもしれない・・・そう思うと切ないな。

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by roomsharestyle | 2010-04-08 00:41 | 男と女の話
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