恋はgive&takeじゃない

人付き合いはgive&takeが基本だけど、恋は違うと思ってた。



男と女はgive&takeではない。
かといって、give&giveというわけでもなく
そういう次元の話ではないと、私は思っていた。

昔、いいなと思っていた年上の男性と連れ立って
私が大好きなバー西麻布のラム専門店「タフィア」に行った時のこと。
彼は私より、たくさんのお店を知っていたし
よくお酒を飲む人だったけど
ラムはあまり飲んだことがないとかで
「こんなに美味しいとは思わなかった」
と仕切りに言ってくれ、私は嬉しかったよいうより、少し安堵してこう言った。

「よかった。私にも教えてあげられるものがあって」と。

10歳近く年上の彼は、私より広い世界を知っていて
私が、彼に与えられるものは何一つないと思っていたから。

彼は「そんなことないよ」と言っていたけど
今でも思う。

私は彼に沢山のものを与えてもらったけれど
私は彼に何もしてあげられなかったなあと。

ご馳走してもらったとか、プレゼントを貰ったとか
そういうわかりやすいものではなく
(もちろん、それも嬉しかったけど)
私の人生を変えた・・・かどうかは、まだわからないけれど
彼は、私に転機を与えてくれた。

具体的に本人が何か言ったわけではなく
ビッグチャンスをくれたわけでもないので
もし、本人がこの文章を読んだとしても
「まさか、俺のことじゃないよな・・・」
と読み過ごしてしまうだろう。

でも、地味で実直なその人の静かな言葉は
ゆっくりと、でも確実に私を動かした。

「君の10年後が楽しみだなあ」
と彼は何度も言ってくれたけど
私は自分の夢とか、今やりたいこととかを
全く話していないというのに
彼は何を見てそう思ったのか、不思議でたまらなかった。

10年後が楽しみなのは、私ではなく、アナタでしょ?
きっと業界中に名前は知れ渡り、新聞にもジャンジャン名前が出ているよ。
そう思ったけど、言わなかったのは
彼がその手の類の成功を欲しいと、心底願わない人だったから。
私のように下品で欲張りな人ではないと、知っていたから。

恋は『give&take』じゃないけど
自分がtakeできなかったという思いは
悔しさと共に私の中に残っている。

彼の優しさに甘えて、ワガママな態度ばかり取ってしまい
「もう、あの女には会いたくない」と内心思われているような気がしてならない。

10年後、どこかで偶然、再会した時
恥ずかしくない自分でいられることが、takeになるかな。

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by roomsharestyle | 2010-04-21 00:40 | 男と女の話
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